風邪薬や胃腸薬でのどが渇くことがありますが、これはかぜ薬に含まれている抗ヒスタミン作用のある成分や、胃腸薬に含まれる抗コリン作用のある成分が原因で起こります。
胃腸薬に含まれている抗コリン作用とは、胃酸の分泌を抑えたり胃腸の緊張を和らげ痛みを軽くしたりと副交感神経の働きを抑える働きをしています。そのほか唾液の分泌を抑える働きもするために喉が渇いたり便秘になることがあります。
この抗コリン作用のある薬を使う場合には、多少の差はありますが必ず副作用があらわれてきます。
風邪の症状である鼻水やくしゃみを抑えるのが抗ヒスタミンの働きですが、この抗ヒスタミンも胃腸薬と同じように唾液の分泌を抑える働きがあるので喉が渇く副作用が出ます。
このように喉や口が渇く副作用のある薬には、風邪薬や胃腸薬のほかに様々な薬があります。たとえば、抗うつ薬や抗不安薬、筋弛緩薬、不整脈治療薬、低血圧治療薬、降圧薬、鎮痙薬、ステロイド剤、抗アレルギー薬、ビタミンD剤、たんぱく分解酵素阻害薬などがあります。
また、飲む薬以外にも緑内障の治療薬である点眼薬でも口が渇くことがあります。一般に市販されている薬にも抗ヒスタミン作用や抗コリン作用をもっているものが多いので、気付かずに一緒に使わないように気をつけましょう。
このように口や喉が渇くのは、薬が効いていることになりますので、薬を飲んで喉や口が渇いたからといってそれほど心配する副作用ではありません。我慢できないときには、飴をなめたり氷を口に含むと楽になります。それでも渇いてつらい場合には、薬が体質に合っていないことも考えられますので、医師や薬剤師に相談してみましょう。
|