心筋梗塞と狭心症の原因は、冠動脈が動脈硬化やけいれんを起こして血液の流れに障害が起こると狭心症になり、狭心症の病状が進み血栓が血管を塞ぐことで心臓の働きが低下する状態を心筋梗塞といいます。
自分の握りこぶしくらいの大きさの心臓は、1日に10万回拍動し約8万トンもの血液を体全身に送り各臓器に酸素を届ける働きをしています。心臓のまわりにある冠動脈という血管は、心臓に栄養や酸素を補給しています。この冠動脈が動脈硬化やけいれんを起こすことで血管が狭くなり血流が悪くなります。血液の流れが悪くなることで心臓の筋肉が酸素不足となり、胸部の圧迫感や胸が痛くなります。この症状を狭心症といいます。
狭心症は、発作の起こる状況や起こり方によって分けられます。
労作性狭心症
運動や精神的興奮が原因となって心臓に負担がかかり発作を起こす状態。
安静時狭心症
寝ているときなど安静にしているにもかかわらず、冠動脈が痙攣したり動脈硬化が急速に進行し発作を起こす状態。
安定狭心症
運動や精神的興奮など発作の起こる原因がわかっていて、安静にしていれば発作が治まる狭心症です。
不安定狭心症
発作の回数が増える、発作時間が長くなる、発作の症状が強くなる、軽い運動でも発作が起こるなど危険度が高い狭心症です。
心筋梗塞とは狭心症の症状が進むことで、狭くなった血管を血栓が塞ぎ血液の流れを止めます。すると心臓には酸素、栄養が補給できないので細胞が壊死します。そのため心臓の働きが著しく低下し体全体の血流も悪くなる状態です。
心筋梗塞の症状は、胸の痛みが激しく20〜30分ほど続き、重症の場合はショック状態になり意識もなくなります。生命の関わりますので一刻も早く救命処置を行う必要があります。
心筋梗塞が原因となって急死する人は、心臓病がをもっている人の半数以上を占めています。
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